下顎枝矢状分割術’

■下顎枝垂直骨切り術(IVRO)の概要及び効果について

下顎枝垂直骨切り術(IntraoralVerticalRamusOsteotomy.略してIVRO)の適応については、下顎枝矢状分割法(SSRO)と同様に、下顎枝を下顎孔の後方で垂直に骨切りし、下顎を奥に引っ込めさせます。

下顎枝矢状分割法(SSRO)との違いは、下顎の骨切り位置によります。

下顎枝垂直骨切り術(IVRO)は、下顎枝矢状分割法(SSRO)よりも下顎の奥に引っ込める移動量が限られ、引っ込めた後に下顎骨を重ね合わせるので、チタン製プレート等による固定はありません。

下顎枝垂直骨切り術(IVRO)の応用法では、逆L字型骨切り術もあります。

■下顎枝垂直骨切り術(IVRO)の対象となる人

下顎枝垂直骨切り術(IVRO)の対象となる人は、主に受け口の人になります。

■下顎枝垂直骨切り術(IVRO)のメリットとデメリット(副作用等)について

下顎枝垂直骨切り術(IVRO)のメリットは、下顎枝矢状分割法(SSRO)に比べ、手術の性質上、顔の神経を損傷することがなく、口唇の知覚麻痺等が残りにくいことです。

下顎枝垂直骨切り術(IVRO)のデメリットは、下顎骨の固定が必要になるため、完治までの時間がかかる場合があることです。

■下顎枝垂直骨切り術(IVRO)の失敗例について

下顎枝垂直骨切り術(IVRO)は、顎動脈に近い部位の切開や剥離を伴う手術なので、顎動脈の損傷が想定される失敗になります。

■下顎枝垂直骨切り術(IVRO)の修正について

下顎の骨切りを伴う大手術なので、極力修正手術をしないで済むくらいの腕前を持った、医師・病院選定びが望ましいです。

修正手術を必要とする場合は、執刀医に相談し、無料で修正手術をする病院も中にはあります。

■下顎枝垂直骨切り術(IVRO)に関連する手術方法について

下顎枝矢状分割術(SSRO)、下顎分節骨切り術(受け口、反対咬合、セットバック手術)、アゴ削り、オトガイ形成術(水平骨切り術)

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顎手術で残る可能性のある後遺症は、知覚麻痺、鼻の変形、耳鳴り&耳痛、顎関節症、等といわれています。

必ず受診する病院&医院のおいて、顎手術で残る可能性のある後遺症について、しっかりと説明を聴いて下さい。

なお、後遺症は、顎手術をした全て人に残るとは限りません。

顎手術をした後には、前述のような後遺症が残る場合もあるという認識でお読み下さい。

■知覚麻痺

知覚麻痺とは、痺れて感覚がなくなることをいいます。

手術によっては、多少の知覚障害・知覚異常が起こる人がいます。

下顎の場合は下口唇の感覚が、上顎の場合は上口唇の感覚が、鈍くなったり、ビリビリした感覚になります。

顔の筋肉等を動かす顔面神経を損傷することはほぼないので、顔の筋肉を動かせなくなるようなことは、ほぼありません。

もし、このような後遺症が残った場合は、ビタミンB12が処方されるので、それを服用します。

また、ステロイド(副腎皮質ホルモン)が処方される場合もあります。

これらの薬を服用しても、即効果が現れるわけではないとのことです。

薬剤師の説明によると、ビタミンB12は、徐々に効いていく薬とのことで、継続的な服用で、突然その服用をやめた時に、「あれ、今効いてないように実感するということは、実は今までビタミンB12は効いていたのかな?」と感じる程度とのことです。

■鼻の変形

上顎骨手術では、鼻翼部分の骨が移動するため、鼻翼も移動しますが、鼻骨部分(鼻の付け根)は移動しないので、形態に変化が出ます。

とりわけ、上顎骨を前方に移動させると、鼻翼が広がって、鼻尖が上方を向く傾向が出てしまいます。

鼻尖が上方を向くのを抑止するような手術方法もいくつかあります。

また、固定プレート除去の際にも、ある程度の修正ができます。

■耳鳴り&耳痛

耳鳴りや耳痛は、わりと頻繁に起こる後遺症で、上顎骨切り術をした人の約8割が、上顎骨切り術後に訴えているとのことです(因みに下顎骨切りのみをした人は、この耳鳴りや耳痛の後遺症が残ることは、稀とのこと)。

耳鳴りや耳痛の後遺症が残る原因は、まだしっかりと解明されていないとのことですが、たぶん骨切り術後に炎症が広がってしまったために、耳鳴りや耳痛が起こると考えられているとのことです。

特に、上顎骨切り術をした場合は、上顎骨切り術後の炎症が、耳管(手術箇所にある耳管という鼻と耳を交通する管)を通り、耳にまで炎症が波及するとのことです。

ただし、上顎骨の炎症が回復するのと同時に、耳の痛み(炎症)も回復するとのことです。

稀に耳鳴り、耳痛の後遺症が残る人がいて、その場合には、耳鼻科に通院してもらうようになるとのことです。

この耳鳴りや耳痛については、前述したように、現状において明確な発症原因が不明なので、この究明が、今後の課題になっているとのことです。

■顎関節症

顎手術後に、顎関節に痛みが残る人もいるとのことです。

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【下顎枝矢状分割術前】

●下顎前突症(受け口)でした。

反対咬合のため、下顎が出ていました。

横からの写真撮影が大嫌いでしたが、下顎枝矢状分割術をする前と下顎枝矢状分割術をした後を比べるために撮影しました。

【下顎枝矢状分割術当日】

●下顎枝矢状分割術で、下顎を約8mm奥に引っ込めました。

約3時間の下顎枝矢状分割術を終え、誰かの自分を呼ぶ声で目覚めました。

寒い、痛い、と連呼し、入院部屋に戻ってからも、そんなこと言っていたような。

その後すぐに痛み止めの座薬を入れてもらいました。

しばらく経って、喉の渇きを訴えたら、水のみで水を少々飲ませてもらえました。

が、思わず気持ち悪くなり、吐いてしまいました。

口から出てくるのは、下顎枝矢状分割術の最中に胃の中へ流れた血液…たいして出ないけど、オエオエしちゃって。

耳も痛くなり、それもズキーンと(涙)。

一晩中、それで苦しんだなぁ…、私は。

夜は、ずっと同じ体勢で寝ていたせいか、腰やお尻が痛くて痛くて…、かなりナースコール、押してました。

夜中、痛みに耐えられず、痛み止めの座薬をまた入れてもらいました。

【下顎枝矢状分割術後3日目】

●顔の腫れがピークでした。

下顎枝矢状分割術後3日目になると、身体も顔もだいぶ楽になりました。

【下顎枝矢状分割術後5日目】

●顔の腫れがピークを越えました。

顔はまだ丸く腫れ、顔の左側は鈍い感じです。

顔の腫れは、ピークを越えたようですが、下口唇を動かすと、左右の感覚が異なりました。

顔の右側は、しっかり感覚があるんだけど、顔の左側は感覚がなく、ピリピリとした感じでした。

【下顎枝矢状分割術後7日目】
●抜糸の日でした。

いよいよ抜糸の日を迎え、かなり緊張しました。

抜糸は、思ったよりも痛くなかったです。

皮膚を引っ張るような違和感があるくらいで、痛みはほとんどなかったです。

【下顎枝矢状分割術後14日目(退院日)】

●顎間固定解除をしました。

朝の処置で、顎間固定を外しました。

口を開けてみて、と担当医師から言われたので、口を開けようとしたのですが、なかなか開けることができなくて…。

ゆっくりでいいから、と言われ、再度開けてみたら、ほんの少しだけ、口を開けることができました。

無理して口を開けようとすると、やや顎が痛くて…。

最初のうちは口を開けることができないけど、次第に口を開けることができるようになるので、無理をしないように、と言われました。

【下顎枝矢状分割術後17日目】

●口は、まだ指1本分程度しか開くことができません

まだ頬に飴が入っているような顔の腫れです(笑)。

麻痺や痺れは、相変わらずありました。

ゴムかけをしていないので、不安だからつい歯を食いしばってしまい、やや歯に痛みを感じました。

どのくらいの幅で口を開けていいのかなぁ…。

無理はしないようにと言われただけで、具体的なことは。

その時点では、指1本分の幅を開けるのに精一杯で、それ以上に口を開けようとすると、顎が痛みました。

【下顎枝矢状分割術後27日目】

●お寿司を食べることができました(笑)

そう、この日は、念願のお寿司を食べることができたんです!

まだ上手に噛めないけど、時間をかけてゆっくりと数貫を…。

【下顎枝矢状分割術後30日目】

●顔の腫れは、まだあり

顔の腫れは、まだほんの少々あります。

洗顔の時に頬を触れると、まだ顔が腫れてるなぁ…って感じました。

食事は、軟らかい物を中心に摂るけど、噛めるようになってきました。

【下顎枝矢状分割術後39日目】

●大分噛めるようになってきました

食事は、固い物以外は、小さくすれば、何でも食べることができます。

新しい噛み合わせにも慣れてきました。

【下顎枝矢状分割術後41日目】

●約指2本分の幅まで口を開けることができました

口は、ようやく約指2本分の幅まで口を開けることができるようになりました。

食事は、小さければ、大体全ての物を食べることができるようになりました。

【下顎枝矢状分割術後50日目】

●口を29mmも開けることができるようになりました

この日は、退院後3回目の大学附属病院への通院でした。

「最近の調子はどう?」と主治医の優しい笑顔から、診察が始まりました。

「調子はいいです~」と私は返答しました。

「リハビリ、ちゃんとしてる?」と主治医。

「うぅ…、少しサボってます~(笑)」と私。

主治医に怒られるかと思いましたが、主治医は笑っていました。

「顎が鳴ったり、痛かったりしないか?」と訊かれ、「大丈夫です」と私。

噛み合わせの確認をし、その後に口がどのくらい開けるかを検査し、29mmでした。

【下顎枝矢状分割術後57日目】

●噛み合わせは安定

噛み合わせが安定してるので、ゴムかけはもうしなくていいといわれ、ゴムをかけないままで2週間、様子をみることに。

【下顎枝矢状分割術後62日目】

●下顎枝矢状分割術後の経過は順調

麻痺はまだ少しありましたが、本当に回復しました。

普段は、ほとんど麻痺を忘れている状態でした。

口の中は、まだ腫れていました。

頬も何となくまだ腫れていましたが、周囲の人からみると、普通だったとのこと。

この頃は、リハビリもやっていたので、口もかなり開くようになりました。

【下顎枝矢状分割術後64日目】

●無意識に顎が戻ろうとしている感覚がありました。

歯を食いしばって、寝ていたみたいです。

途中、やや歯が痛くて、目が覚めました。

下顎が、以前の噛み合わせに戻ろうとしているような感覚がありました。

【下顎枝矢状分割術後79日目】

●口が41mmまで開くように

この日は、約1ヵ月ぶりで大学附属病院に通院しました。

口を開ける検査では、41mmまで開いたので、とりあえず大丈夫のようでした。

【下顎枝矢状分割術後84日目】

●まだ麻痺は残っています

少し前から、下顎枝矢状分割術によって残った麻痺の、肉の奥の部分(表現が上手く出来ない)が、時々痒くなりました。

痒い箇所が皮膚の中なので、かいても届かない(笑)。

【下顎枝矢状分割術後94日目】

●下顎枝矢状分割術後3ヵ月が経ちましたが…

下顎枝矢状分割術後3ヵ月が経ちましたが、麻痺は完治していませんでした。

相変わらずの二重顎で、弛みもとれていなかったです(笑)。

【下顎枝矢状分割術後97日目】

●顎が鳴るんです

前の晩から左の顎骨が鳴るんです。

大きく口を開けると、カチンというような感触で。

【下顎枝矢状分割術後116日目】/strong>

●麻痺が不快です

下顎枝矢状分割術後に残った後遺症の麻痺の箇所に触れると、弱いピリピリ感と共に、肉の中が、痒くて仕方がないです。

かきたいけど、手が届かない。

最近は、特にそんな痒さが頻繁に起こっています。

【下顎枝矢状分割術後122日目】

●下顎枝矢状分割術をしてから4ヵ月に

下顎枝矢状分割術後は、あくびするのでも顎に痛みが走りましたが、この時点では大きなあくびも全然平気でした(笑)。

かなり大きく口を開けることもできるようになりました。

顎骨は、相変わらず鳴ります。

痛みは、ほとんどないのですが、麻痺はまだまだ残っています。

完璧に麻痺がなくなったわけではありません。

弛み、二重顎は、以前に比べたら全然良くなりました。

筋肉を使うことで、顎が引き締まるっていうのは本当なんだぁ~って思いました。

ただし、まだ何となく丸顔ですが…。

【下顎枝矢状分割術後135日目】
●左顎が痛みました

この日は、口を大きく開けると、左顎が痛みました。

なぜなのか、我慢できない痛みではないけど、少々気になりました。

【下顎枝矢状分割術後142日目】

●ビデオ映像に映った自分を見て…

数日前、自分が映ったビデオ映像を観ました。

数日前の映像で、もうすぐ下顎枝矢状分割術後5ヵ月になりますが、やはり顎の周辺がボテッとして、弛みが気になるというか…。

横顔のラインは、かなり良い感じ(笑)ですが、顔全体は丸顔で、ん~~って感じです。

何て説明したらいいかなぁ…、自然に顎は引っ込んでいますが、不自然な口元というか。

多分、弛みが原因なんだと思います。

【下顎枝矢状分割術後144日目】

●気付いたら…

しばらく前に、顎が鳴っていたのが、いつの間にか鳴らなくなりました。

ただ、天気の悪い日や、体調のすぐれない時は、顎に痛みがあります。

【下顎枝矢状分割術後180日目】

●麻痺はまだ残っています

一昨日、大学附属病院麻酔科での診察で、今回の除去下顎枝矢状分割術が終わったら、再度麻痺・痺れの治療をしてみようか…ということになりました。

普段の生活では気にならない程度の麻痺ですが、数ヵ月前と症状が変わらず、食べ物が口元に付着しても、気付かないことがある、と言ったら、主治医が再度…って言ってきました。

【下顎枝矢状分割術後181日目】

●調整ももう終了?

この日は、矯正歯科の予約日でした。

左上2番の歯を、少しだけ内側に倒すために、ワイヤーに交換しました。

処置をしている時から、激しい痛みで、思わず涙がポロリ…。

もうこれで痛い調整は終了だといいなぁ、というか、多分もう移動させる歯はないから、終了だと思いますが

△上記文章はユーザー個々の投稿です